こんなんや
そこそこ描けてると思ってた
全く無学な松田、方や東京美術学校(現東京芸大)首席卒業の画家
アニメの仕事を午前中サボって弟子入りした
そして来る日も来る日も石膏デッサン
その頃の一枚
なんか違いを感じないだろうか
先生の教えはこうだった
一番苦しめられた色面でかけ
だって白黒じゃん、色ないよー
意味わからん
なんべん聞いても
色面でかけ
たまに見に来て
色面で見なさい
うう~
カッパービーナスあきた
何枚も何枚もおんなじのかいてー
カッパービーナスしかなかったんだけど
***
今なら分かる
言葉ってむずかしい
白黒といってもねずみ色や黒も色のうち
色面を意識することで複雑な形を整理して見れるようになる
陰の部分はどこだろう
陰とは光の当たらないところ
左ほお、首あたり
そこをこすれ
色面を意識することで陰の範囲を限定する
陰と判断した所を親指でひたすらこする
指紋がなくなるぐらいこする
影は物体の影
左首付け根あたり
木炭の粉を置く
つつく
こすらない
自分の経験から言えば絵は絶対習ったほうがいい
絵は技術の部分が結構ある
私が出会った先生は最高学府の美術学校で先人の知恵を学んでいた。ただ見てリアルに描けるのは当たり前、誰にでもできる。でも絵としての面白さを追求していくのはそこからがスタートだ。タテヨコ平面の世界に人の心が表現できる、深い歴史、独学で学ぶには余りにも時間がかかる。技術を持った先生に学ぶことは大変な近道だ。
松田はいい先生に出会うまでに20年の開きがある。高校の時に出会っていたらまた全然違った絵描き人生になったかもしれない。
つくずく出会いは大切だ